メニエール病に効く漢方

体内の水分代謝を改善する生薬がカギ

メニエール病は、根本的な原因についてはいまだに謎が多い病気ですが、めまいや耳鳴りなどの症状を引き起こすメカニズムについてはかなり解明されています。メニエール病の原因とメカニズムに関して詳しくはこちら

 

いずれの症状も、耳の内耳という器官で起きている水ぶくれが不調を引き起こしているのです。

 

それで、症状を改善するための考え方としては、西洋医学でも漢方でも似ているところがあり、体内の余分な水分を取り除き、また水分の循環を良くすることに重点がおかれています。

 

漢方薬では、水分を取り除く作用(利水作用)のある生薬として代表的なものに「茯苓」があります。

 

「茯苓」は、マツホドと呼ばれるキノコの仲間が原料となっており、めまいに効く生薬としても知られています。

 

この「茯苓」を含み、メニエール病に良いとされる漢方薬を3つご紹介します。

 

苓桂朮甘湯

苓桂朮甘湯
メニエール病に対して第一に選択されることの多い漢方薬です。「茯苓」の他に「桂皮」「蒼朮」などの利尿効果のある生薬が配合されており、水分代謝を高めます。

 

人によって違いはありますが、フラフラ感のある浮動性めまいや立ちくらみなどに有効と言われます。

 

半夏白朮天麻湯

半夏白朮天麻湯
「半夏」「陳皮」「白朮」「沢瀉」「茯苓」「黄耆」など、滞った水分の流れを良くしたり、排出を促す生薬が幾つも配合されています。

 

また、胃腸を丈夫にし、滋養効果のある生薬が多く配合されていることも特徴です。胃腸の弱い人には適していると言えるでしょう。

 

回転性のめまいに対して有効とも言われ、配合生薬の「天麻」は、めまいや頭痛に直接働きかけて症状を鎮める効果があります。

 

当帰芍薬散

当帰芍薬散
利水効果のある「蒼朮」「沢瀉」「茯苓」の他に、血行を良くして体を温める「当帰」「川きゅう」も配合されており、冷えやすい人に適しています。

 

めまいのタイプとしては、浮動性めまいや立ちくらみに向いています。

 

婦人科の病気や症状によく用いられますから、そのような症状がある方は相乗効果を期待できます。

 

 

 

メニエール病は症状が人によって千差万別で、向いている漢方薬も体質や経過によって異なりますから、始めるにあたっては一度専門家に相談されることをお勧めします。

 

 

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